2010年12月20日

「成年後見」にご興味がある方、ご受講お待ちしております

12月22日(水)10:00~13:00にFP継続教育セミナー
『FPとして押さえておきたい「成年後見制度」の知識』(相続・3単位)
の講師を務めます三輪鉄郎[CFP(R)]です。


認知症などの「精神上の障害」により判断能力が不十分な本人に代わり、
生活や療養看護および財産の管理に関する法律行為
(介護契約の締結、遺産分割協議等)を行い、本人を保護、支援するのが
成年後見制度です。


国民の高齢化に伴い、お客様からFPへのご相談には、
親に対しての不安や悩みに関するものも増えています。
成年後見制度の概要と利用のポイントを整理しておくことは、
FPの実務上も極めて重要になってきました。


このセミナーでは、法定後見制度と任意後見制度の概要についてお伝えするほか、
私自身、法人として後見人等に就任しているNPO法人で活動しており、
成年後見の実務上の注意点や制度を利用する場合の留意点等についても、
実際の経験を踏まえてお話いたします。


「成年後見」にご興味がある方、ご受講お待ちしております。

2010年11月25日

10月24日「6時間で知識復活!FP6課目の総復習と改正ポイント講座」(中野克彦先生)を受講して

本日10/24日(日)は曇りがちの暗い天候のせいか、教室の雰囲気もどんよりとした中、
中野先生の「おはようございます。今日1日よろしくお願いします。」
と大きな声で講義がスタートいたしました。


6時間で6課目とは、なんとも大胆なタイトルでしょう。

「1課目あたり1時間というわけではありません」と中野先生。
ライフプランを中心に他の5課目がちりばめられていました。


人生の3大資金の話から始まり。
教育資金、住宅資金について必要となるおおよその金額、調達法(貯蓄)、
ローンの知識、返済方法などを話していかれる。
”ああ、そういえばこれは確かに昔説明をうけた、あれもそうだ”
とかなり古い記憶が呼び覚まされる。


レジュメは文章ではなく、非常に判りやすいグラフ、工夫された図が、
うまく配置されていて、一目でわかる仕組みになっている。


昔の知識を思い起こすことができ、6時間が短く感じられた1日でした。

主催者:受講者アンケートで、「今まで聞いたセミナーの中で一番面白かった」
「こういうセミナーを聞きたいと思っていた」などの高評価をいただきました。


今後の中野先生の「6時間で知識復活!FP6課目の総復習と改正ポイント講座」
実施予定
11月27日(土)・12月23日(木・祝)・平成23年1月29日(土)

2008年12月26日

081218AsusのEee PC901購入からCディスクの容量を増やすためにリカバリーをかけるまでの顛末記

2ヶ月前に台湾のパソコンメーカーAsusのいわゆる「5万円パソコン」を買った。
Eee PC901である。

その直前に日本経済新聞の週末版トップページにある
ウルトラライトパソコンの人気ランキングで、
専門家の投票結果1位にノミネートされたパソコンだ。


これに決めた主な理由は、このランキング評で
複数の専門家が指摘していた
「ハードディスクがSDDタイプなので起動が速い、データの保存性に優れる」
「スペック上のバッテリー駆動時間が8.3時間とダントツに長い」
の2点だ。


さて、まずは
「Officeと相当の互換性あり」
と複数の店員氏から聞いた
「Star Suit」(あらかじめインストールされていた)はやはり若干の不備あり。

「Word」「Excel」から移動したファイルのフォント、レイアウトがやや崩れたり、
グラフの形状が幾分変則的であったりした。

このため、これをアンインストール(削除)して、「Office2003」をインストール。


そしてこの状態のパソコンに
「ウイルスセキュリティZERO(SOURCENEXT)」
「マイインターネットディスク(ジャストシステム)」
「外部DVDドライブディスク(BUFFALO)」
のプログラム類と自前のデータ(Word、Excelデータ)を
ほんの40MB強入れただけで、ディスクCの空容量は200MBを割ってしまう。

そして起動するたびに
「空要領が200MB以下では円滑にパソコンは動かないよ」
というメッセージが出るに至ったのだ。

そして確かに動きが重い。


さて困った。

これではMicrosoftから時々発せられる
「システムの更新」をかけることができない。

何度か更新をかけたのだが、
「一部が更新できませんでした」
と警告してくるのだ。

そしてさらにディスクCの空容量は120MB程度まで減少。


さて困った。

そこでメモリー増設の手があることを知ってYバシカメラ上野店の
PCドックで聞いてみると、
「Cドライブの拡張が可能」
だと。

念のために翌日、買った秋葉原店のPCドッグの担当者に聞くと
「このメモリー増設はDドライブが拡張されるのみ」
という。

さらには
「まあ、この機械はMicrosoftの更新をかけないことを前提に使う機械ですね」。


さて困った。

これでは仕事にならない。
仕方がない。
思い切ってリカバリーするか。

で、マニュアルを見ても2ページ分の記述のみ。
これじゃ分からん。


そこで電話サポートに駆け込むとすぐつながる。
あくまで丁寧。
M黒ソフト社のように登録電話番号やら氏名を告知せよとか、
プロダクトキーの番号を言えとかはまったくなし。


ところがこのリカバリー。
電話で逐一誘導してもらいながら一応終えるまでに40分。

途中で、担当者が他のスタッフに3~4度聞きに行ったりしたことも
時間がかかった理由の1つ。


さて、ここでサポートセンターで公開している
「CディスクのプログラムをDディスクに異動させる」
という
「AutoC2D」なるソフトをダウンロード、インストールした
(実はこれを使って思い切ってCディスクを軽くすることが一番の狙いだったのだ)。

これもうまく誘導してくれた。


さてここで
「では使い方を教えて」
と言って1~2分待たされた挙句聞かされたのは
「マニュアルが中国語と英語でしか対応していないので分かりません」
「廻りのスタッフも分からないんです」。

仕方がない。

「ああ、そんなもんなんだな」
「どうも長い時間ありがとう」。


さて、外付けのDVDドライブのプログラムのインストールはやめにして、
本当にごく最小限のシステムで、
今のところCドライブの空き容量は843MB。
Officeも「Word」「Excel」のみ。

とりあえずしばらくこれで使っていこう。

ま、姿格好が可愛いしね。


仕事場以外では大体このパソコンと付き合っている。
このブログもおおむねこのウルトラ君で書く。


そのうち「AutoC2D」の英語版マニュアルを何とか読解して試してみようか。


教訓
台湾製のマシーンはマニュアルがやや不備。
だが電話でのサポートはとても丁寧。
SDDだと言っても起動時間は通常のハードディスクと大きくは変わらない。

小型、ウルトラパソコンは容量を重視したほうがいい。
店頭ではキーボード操作が無理なく(ブラインドで)行えると思っても、
実際にはこのクラスだと成人男子の手の大きさでは
快適にブラインド操作をすることは無理。

最近は知識が十分ではなく、
かつ知らないことを人に知られないように生半可な答をする店員諸氏が多いため、
少なくとも2~3人には聞くこと。


訂正とお詫び
10月10日付け
「ボヘミアンのおじさんに教わる」
の文中で「空き缶」の相場(売値)を「キロ260円」と記したが、
実はこれが間違いであったことが、
今朝久しぶりにあったボヘミアンおじさんとの会話のなかで発覚した。

どうやら僕が聞き違えたらしい。

正しくは「キロ70円から75円」。

関係各位の方々には不測のご迷惑をおかけしたことをこの場を借りて、深くお詫びするしだいです。
ちなみに自転車に積めるのはおおむね20キロ強なので、〆て1600円程度らしい。

2008年12月01日

081130年率18%で保有不動産が下落しつつあることに君はどれだけの実感を持てるか

日常的に報じられる米金融危機、実体経済のなし崩し的悪化は、
主に金融機関の損失額の拡大、
ビッグスリーに代表される基幹産業の損失、
キャッシュフローの壊滅的な悪化、
そしてそれらに対する財政、金融政策当局の対策(のブレ)などとして報じられる。

しかし、今般の問題の根っこは米住宅価格の急落による住宅ローン返済の延滞にある。


25日に発表された9月のケースシラー住宅価格指数は173.25。
前年同月比で18.6%下落した。
下落率は拡大する一方だ。ここまでは新聞などが報じること。


さて私が気になるのは、この「18.6%下落」に対して
人はどの程度のリアリティを感じるか、である。

私は「年18.5%下落」をよりリアリティを持って認識するために、たとえば以下のように考える。


18.5%/365日=0.05%。つまり「年18.5%下落」=「日に0.05%下落」である。
100%の100分の1が1%、その100分の1が0.01%。
0.05%とはつまり、万分の5だ。
これを昔は日歩5銭と呼んだ。
100円の100分の1が1円、その100分の1が1銭だ。


さて、ここに時価評価額が5000万円の住宅を持っていたとしよう。
これが毎日、万分の5ずつ価値が減じていくのだ。

つまり、朝一番でニワトリがコケコッコー(いや米国だからクックドゥードゥルか?)
と鳴いたとたんに2万5000円価値が下がるのだ。


さて一方、この人が3000万円の住宅ローンを負っており、
その利率が10%(おおむね日歩3銭)だとする。

であれば1日に支払うべき利息は9000円だ。
朝方、庭に遊びに来たすずめがチュンチュンと鳴いたと同時に、
羽が生えた9000円が借入先の銀行へ飛んでいく。


以上を合計すれば〆て3万4000円。
毎日バランスシートは3万4000円ずつ痛んでいく。
3万4000円と言えばサラリーマンお父さんの半月分のお小遣いか? 
1ヶ月でこの家計のBSは100万円悪化する。
言い換えれば自己資本は100万円減少する。


これを食い止めるには、一般的に言って流動性資産の部に
毎月100万円の資金を注入しなければならない。
1ヶ月に100万円の新規貯蓄が可能な一般家庭がどこにあるものか。


「18.6%で住宅価格が下落する」+「住宅価格の6割はローン借入額に相当。この利息が年に10%」
というのは、こんなに大変なことなのだ!!


「知る」にはいろんな段階がある。私はよりリアリティを持っていろいろなことを知りたいと思う。

2008年11月26日

081124数年前、小諸そばから「合鴨そば」が突如として消えた真相を今話そうか

僕はどこかで「店では客が主人公」と思い込んでいるようなのだ。
理性は「必ずしもそうではない場合もある」と分かっているのだが、
如何せん、三つ子の魂ってやつだ。
かくして以下のような仕業と相成る。


その1-。数年前のある日、フランチャイズの小諸そばで「合鴨そば」って新メニューが
ポスターに写真入りで登場した。
で早速、日本橋でそれを注文した。
ところが、目の前に来た現物はあまりにもポスターとは違っていたのだ。
鴨の肉の厚さといい、その大きさといいまったく違うのだ。

私は重々承知している。
こんなとき紳士は
「ま、仕様がないよな」
と、そ知らぬ顔で、気づかぬ風を装って黙って食することを。

しかし、私はこんなときはまるきりだめだ。
気がついたら
「店長は誰?」
とまかないのおばさんに尋ねているのだ。
そして店長氏に
「こりゃ、ちょっとひどいよね」
と言うのだ。

店長は初めてこの手の抗議に直面したのであろう。
明らかに面食らっている。
「すみません」
とは言うものの、
「何とか今回はご勘弁を」
という表情だ。
仕方がない。私は黙って食べるだけだ。

それから数日後、その店のポスターが撤去されていたのである。
その後どの店舗からも合鴨そばは見事に姿を消してしまった。
今日に至るまで合鴨そばは見かけない。


その2-。この間、館山道のあるパーキングエリアで「肉てんそば」を頼んだ。
が、いくら“肉てん“をかじっても肉片に遭遇しないのだ。
とうとう最後までかじったが一片の肉も見当たらぬ。
で、
「ちょっと責任者呼んでくれない」
と相成る。

すぐに現れた責任者は
「またですか。前にもこんなことがありまして」
と頭をかきつつ、
「御代は結構ですから」
と言う。
が、
「私は何もゆすりたかりの類じゃないんだから。かけそば代は払うよ」。

それからしばらくしてその店に立ち寄ったところ「肉てんそば」のメニューはなかった。


その3-。ついこの間、近所の中華料理屋でマーボ定食を注文。
見ていると、さっさと飯(いまやライスともいう)とおみおつけが先に盛られ、
調理場の隅の四角い盆の上でむなしく、マーボが来るのを待っているのだ。
私の心は飯、味噌汁の気持ちと一心同体である。
「マーボよ。早く来てくれ!」。
ほとんど叫んでいるのである。

ところが、その気持ちは店員氏にはまったく通じていない。
出来上がったマーボがフライパンから盆の上に到着するには
優に5分以上かかったのだった。
運ばれてきた飯は案の定、相当冷めた状態。
私はいささかの怒りとともに
「この飯、すでに相当冷め切っているぜ」
と抗議。
もちろん、すぐに熱々の飯が運ばれてきたのだった。


その4-。市川真間駅前のスパケッティ屋にて。
運ばれてきた品がメニューにある写真よりはるかに量が少ない。
当然抗議した。
すると、若き店員氏が言うには
「ええ。これはメニューの写真のお皿が小さいので、量が多いように見えるだけなんです」。
さすがに私は二の句が継げなかった。
今から思い返しても忌々しい限りではあるが、
私はそれ以上物申す気力はまったく失せていたのである。


ああそれにしても、この手の話を思い出してみると、
ほとんどが食い物に関することなのだ。われながらちょっぴり情けない。

2008年10月30日

081028現在の日本株は「26年前の株価水準」ではなく「37年ぶりの安値」と私が考える理由

「日経平均株価7162円」「26年ぶりの株価水準」。
2008年10月28日、あらゆる全国紙が朝刊の1面トップで報じた
ニュースの見出しだ。

中を読むと
「1982年10月7日の7114円64銭以来」。
これってヘンだと思わない?


だって、26年前と言ったら今とは全く?物価水準が違うんだよ。
極端な話、物価水準が今の10分の1の時と今とで日経平均株価が同じだとして
「26年前と同じ水準」
って言えるの?


もっと分かりやすく言ってみようか。
コッペパン1個が10円だった時代にもらっていた
毎月のお小遣いが1000円だったとする。

で、現在コッペパン100円の時代に3000円のお小遣いを
もらっていたのが急に1000円になったとしよう。

こんな時に
「コッペパンが10円だった時と同じになっただけのことよ」
と言われて納得するか?

「そんなバナナ」でしょ。
それと本質的に同じ。
「26年ぶりの安値」って言い方は。


これは日経平均連動型インデックスファンドを
持っている人の立場になれば分かる。

「26年前の水準まで下がったよ」
は決して間違いではないのだけど
「資産価値は26年前と同じ水準になったよ」
では断じてないよね。
実質的にはずいぶん目減りしているんだ。

ではどれだけ?


これは簡単。

その間の物価の値上がり分だけ実質的には目減りしているよね。

では26年前の1982年当時の物価水準と今のそれとは
どうやって比較すればいい?

それは簡単、簡単。消費者物価指数を見ればいい。

http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/nen/zuhyou/059ch4.xls

この表で昭和57年(1982年)の総合指数は「82.9」と分かる。

さらに、最近のデータを調べるには以下をクリック。

http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001032661

ここから一番上の「主要指標 Excel」を開くと、
この表の一番左端の最新の指数は「102.7」とある。

つまり、この間に物価は1.24倍になっている。

26年前の7100円と実質的に同じ価値を持つためには、
今、日経平均株価は8800円でなければならない。

つまり
「26年前の7100円=(等価値)=現在の8800円」だ。

ということは、今の7100円台の株価は26年前の7100円よりも
実質的には明らかに価値が低い。

では、物価水準を勘定に入れて考えた場合、
今の日経平均株価っていつごろの株価水準に相当するのか?

結論から言えば1971年(昭和46年)。

この時に比べ現在の物価は3倍。
そしてこの年の日経平均株価は2385円。
つまり
「37年前の昭和46年当時の2385円=(等価値)=現在の7100円台の株価」
なのだ。

今の日本株は、実質的には
「37年ぶりの株安水準である」
と考えたほうがいい。

2008年10月11日

081010ボヘミアンのおじさんに教わる、の巻

ボヘミアンの知人ができた。

心優しき僕の友人O君は、『ホームレス』とは呼ばず
『ボヘミアン』と呼ぶので、僕もそれに倣う。


そのボヘミアン氏は、市川は里見公園に近い河原に
自前で建てた小屋に住む。

今年3月頃から雨でも降らない限り、
僕は里見公園から矢切の渡しまで
ぶらぶら散歩をしたりジョギングしているのだが、
その堤防の上で何度か見かけるうちに
声を交わすようになったのだ。


ボヘミアン氏は決まって
河原の茂みの中におっ立てた自宅を8時30分にスタートする。

自転車に空き缶を山ほど積んで
堤防の上を上流に向かってこぎ出すのである。

「山ほど」とは、前から見ても後ろから見ても、
サドルの上にちょこんと乗っている運転者はほとんど見えぬ、
という程度だと言えばわかってもらえるだろうか。

行き先は多分あそこ。

葛飾橋を渡り、国道6号線を突っ切り、
金町を通りを過ぎて、さらに北へ、
交通公園脇を抜けたところにある
廃品回収問屋へ納品に行くのだ。

だが、ボヘミアン氏には僕がその問屋を知っているとは言っていない。

なぜその問屋を知っているかと言えば、
彼と知り合う前に密かに後ろを付いて(付けて?)行ったことがあるのだ。


さて、この間改めて聞いてみると
アルミ缶は「キロ260円」で引き取ってくれるのだという。

さらに問わず語りに言うには
「市川のほうでは180円。これだもんな」
と言いながら、右手の人差し指で自分の頬を斜めに切るしぐさをする。

帰って計ってみると500ccのビール缶1個の重さが23グラム。
キロ260円と言うことは1個6円。
「えっ、そんなに高いの」と言う勿れ。
これを集めて巨大なビニール袋に詰めて、
優に5キロメートル先にある回収屋まで運んでこれだもの。


いつだかフリーペーパーで
作家・写真家の藤原新也氏が書いていた。

登山家の野口某がエコ活動の一環として行う富士山
さらにはヒマラヤ清掃はいい。
マスコミなどで大きく報じられるのもいい。

しかし、多くのホームレス、もといボヘミアンは
街中の清掃をしているんだと。

僕も同感だ。

誰もボヘミアンがエコ活動を行っているとは言わない。


いつぞや近所で空き缶回収の日に
明らかにボヘミアンおじさんを、ゴミ回収場で見かけた。

背を丸めた彼はあたりをはばかりながら、
自転車の荷台のカゴに空き缶を数十個入れたのだ。

そのとたんにおばさんが
「あんた。この缶を取って行ったらだめでしょう」
とヒステリックに叫んだのである。

確かにおばさんが言うことが正しい。

が、その瞬間、僕の頭ではなく身体は
明らかにこのおばさんを憎しんでいた。

2008年10月04日

080929スーパーで売っている商品のインフレ率はすでに5%を超えていることを君知るや?

恥ずかしながら「購入頻度別消費者物価指数」なるものがあることを最近知った。

このデータで見ると、
「消費者にとってのインフレ率が2%台だなんて、とても生活実感からは遠いわね」
と多くの人が感じている理由がよく分かるのだ。

http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf

このPDFファイルの最後に
「年0.5回未満」から「年15回以上」までの6段階に分けて、
物価指数ならびに前年同月比のデータが記載されてある。

これは2008年8月分のデータであるが、
うち「年9回以上15回未満」の物価のインフレ率は実に6.9%、
「9回以上」は5.3%なのだ。

ちなみに、私たちが一般に用いるインフレ率(生鮮品を除く)は
同じ8月でプラス2.4%。
新聞紙上ではこの2.4%しか報道しない。


私たちの実生活では1ヶ月に一度程度(あるいはそれ以上)購入する
財、サービスに限って言えば、
優に5%を超える値上がりの波を受けているのだ。


これに対して「頻度が年に0・5回未満」の物価指数はマイナス0.5%。
この表で見ても過去2年間は一貫してマイナス。
さてこれに分類されるのは、おそらく耐久消費財。
大型テレビやパソコン、デジタルカメラなどであると見当がつく。


では、この購入頻度別の定義はどうなっているのか?

ここで私は電話をとる。
もちろん総務庁統計局へ電話して、担当者にそのデータのありかを聞くのだ。

何しろ私は
「役所は巨大なシンクタンク」「利用料は只」「いつでも利用可」
だと心得ているのだから。


もちろん担当者はとても丁寧に教えてくださる。
「今ホームページを開いていらっしゃいますか」
から始まって懇切丁寧に、まさに手取り足取りである。


そこで程なく(おそらく30秒くらいで)たどり着いたのが次のサイトだ。

http://www.stat.go.jp/data/cpi/zuhyou/hindoc.xls

さてこれで、私のデータ探索の小さな旅はひとまず終わる。
そして考える。
このデータをどう読めばいいのか?


少なくとも言えることは、その生活スタイル、絶対的な収入金額により
人々のインフレに対する実感はとてつもなく違うのだ。


さらに
「平均値だけでモノを考えることはほとんど傲慢なのだ」
という思いも去来する。

そういえばこの間の土曜日、
ろれつが大分怪しくなった永六輔がラジオで言っていたことを思い出す。

「宮本常一さんが何度もおっしゃっていたのだけど、東京の視点だけで発想しないようにって」。


2008年09月11日

080909クラシック音楽系の映画がかかっているのを角川さんに知らせたらきっと喜んでくれるだろうな

このブログを書かせてもらっているBKS社の営業担当Iさん。
静岡、愛知方面の金融機関セミナーに講師として招かれるときは、
ほぼ9割方が彼の営業活動によるものだ。


趣味は映画といろんなジャンルの音楽。
で、彼は時々僕に
「今こんな映画がかかっていますよ」
と教えてくれる。

というのも、僕は映画をあまり見ないが、
クラシック音楽系の映画が大好き。

だから彼はことあるごとに、僕が興味を示しそうな映画のチラシを
入手してきてくれるのだ。

Iさんの頭には
「クラシック音楽系の映画を見つけたら、角川さんに教えてやろう」
との思いがあるのだ。

昨年の今頃だったか?

ロシアが生んだ20世紀最大のチェリスト、
ロストロポービッチ氏のドキュメンタリー映画が、
下高井戸駅近くでかかっていることを教えてくれた。

それから1週間もした頃だろうか。
ロストロポービッチ氏の死去を新聞は報じた。
それからしばらくして下高井戸まで行ってきました。
いや、これは感動モノでした。


前回
「寅さんゆかりの地を当のマドンナが訪ねるという特集番組を見た」
と書いたが、これは正確には
「T不動産のIさんから送ってもらったVTRを見た」
だったのだ。

そう、Iさんがメールで
「寅さんのドキュメンタリー番組をVTRに収録したのですが、
もし見ていらっしゃらなかったら。。。」
と言って送ってくださったのだ。

彼の頭の中には
「角川さんは寅さんが好きだからな」
との思いがあるのだ。


さて、僕は
「○○さんにこんなことを教えてあげると喜ぶだろうな」
という思いをどれだけ心のうちに抱えているだろうか?

「ケーナの材料になりそうな竹があればOさんに知らせてあげたいな」
「竹炭の効用について新しい知識を得たらIさんに教えてあげよう」
「これからの為替相場の見方について、
これまでになかったようなチャート分析を見かけたらKさんにメールしておこう」
「いい温泉を見つけたら、あるいは内田百閒についてのエピソードを聞いたら
Pちゃんに知らせてあげたいな」

「バイオリンのE線で音がひっくり返るのが、
ピアストロ社のナンバーワンに替えたらぴたっと止まったので、
N君に会ったら教えてあげよう」
「チェロのエンドピンを大阪の業者から送ってもらってタングステン性のものに替え、
そこそこ音に変化があったらT銀行の研修担当者・Mさんに電話してあげよう」

「そういえば、寅さんのVTRを送ってくださったIさんは
9月13日土曜日に柴又でお祭りがあることを知っていたっけ。
念のためにメールしておこうか」。


こんなとき私は、“情報”とは
「たまたま知ったから人に伝えることができる」
のではなく
「あの人に伝えるために、と思った瞬間に私の中に入り込んでくる」
と実感を持って思う。

2008年09月04日

080827私の寅さんはこんな心象風景の中に居る

今年は1968年に寅さんシリーズが始まって40年。


先だって「寅さん」ではなく、「渥美清」でもなく、
「田所康雄」という一私人と幾度も会ったことがあるという
T不動産の幹部Iさんと食事をした。

氏が言うには
「まるきり映画の中の寅さんと同じだった」
と。


Iさんが私人としての田所康雄氏と何度も接触を持ったのにはわけがある。

彼が家族と離れ、代官山のマンションで晩年をすごしたことはよく知られているが、
そのマンションの持ち主がT不動産であり、マンション立替えのために設置された
現地事務所にIさんは詰めていたのだ。


さて、私は
「まるきり映画の中の寅さんと同じ態度で接した」
という箇所に感動したのだ。

「日常生活でもそこまで演技していたのか」
と。

よく知られている通り、彼はカメラを通して
自分がどのように写っているかに異常なくらい気を遣っていたのだ。

ほとんど計算され、意識されつくした無頼。


そういえば、ラジオで永六輔が言っていたのを思い出す。

「渥美ちゃんはよく言ってましたよ」

「本当の下町っ子ってのは、寅さんのように近所の若い衆に
悪態をつきながら帰ってくるのではないですよね。
誰にも知られないようにこそっと帰ってくるものなんです」。

つまり、あのような無頼の演技を強いられていたのだ。


さらに思い出す。

ついこの間、寅さんゆかりの地を当のマドンナが
訪ねるという特集番組をみた。

ここで、ロケで使われたちょっとした宿屋兼みやげ物屋の女将さんが
こう言ったのだ。

「渥美さんは出番待ちの時には決まって2階で横になっていらっしゃいましたよ」。

体調を崩してからではない。
まだ初期の頃の映画だったはず。

そこで僕は思う。

若い頃、片肺を切り取った渥美清なる寅さんは、
初期の映画からほとんど体調は本当ではなかったのではないか。


かつて別のところでブログに書いたのだが、
上野公園入り口に有名人の手形が並ぶ一角がある
(京成線乗り場脇、交番の向かい)。

ここに渥美清の手形があるのだが、
何と小さな手かと、僕はいつぞや感動したのだ。

「こんな小さな手で終戦後このあたりで
ちょいとした悪がきを演じていたんだな」
と。

昭和40年代終わりに寅さん映画を見て、
住むところを「矢切の渡しの近く」と思い定めてかれこれ30年。

自転車で行けば矢切の渡しまで10分、
柴又帝釈天も20分あれば行けるところに
住み続けている私にとっての寅さんは、
以上のような心象風景の中に居る。


p.s.夜一杯飲みながら、ユーチューブで
寅さんの全46作の予告編(のうちの何本か)を見ることを
何よりの楽しみとしている私を笑ってくれ
(47作、48作の寅さんは見るに忍びない。見たくない)。

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